海猫屋さん
日付:2016.10.03 カテゴリー:お知らせ what's new
海猫屋クローズのお知らせをしてから、ちょっと今までと違う感覚です
海猫屋という存在が私達の手を離れ、独立した意思を持ち始めたと感じているのです
いままではマスターが生みの親育ての親的な存在でしたけど、今はプライドをもった『海猫屋』として自立し存在しているのですよ
そして私たちに(感謝)のような温かい空気で包んでくれています
営業中は喧騒で感じないのですが、お客様が引けた閉店後の深夜になると、私達と(海猫屋)との対話の時間がはじまります
磯野商店の赤煉瓦倉庫として生まれたときのこと、そして海猫屋と名づけられてからの40年間、本当にたくさんの方を迎えた思い出を彼(海猫屋)の方から語りかけてくれます
人の住まなくなった住居はエネルギーを失い急に色褪せますよね
建物には意志があります
人格すら感じます
私は今、自分たちの手を離れ(海猫屋)としてのプライドをもつ彼”海猫屋さん”に敬意をもち、見守り見送りたいと感じています
どうか海猫屋を愛してくださるお客様のご来店をお待ちします
今週末もお陰様で大勢のお客様が来てくださり、お待たせしたり手間取ったりするのを温かい気持ちで許して下さったお客様に感謝です
(何分、料理を担当しているのはお昼はみゆきシェフ1人、夜はマスターの1人で担当している個人経営の小さな稼業です。ご理解ください)
今マスターはじめ私たち家族、スタッフは40歳の海猫屋さんと共に今とても貴重な時間をすごさせてもらっています
決別を決めた家族との限られた時間をすごしているような、とてもプライベートな時間だとも感じています
(不謹慎というかお客様に失礼なのは承知で言ってしまうと、海猫屋からの語りかけを独占したいとさえ思うのです。だから誰もいない深夜がロマンティックで貴重な時間なのです)
海猫屋さんはお客様の思い出の場であると同時に、私たちにとっては身内であり家族であり同志であり、時に戦友でもあったかけがえのない存在です
そんな贅沢な我侭をどうか温かい気持ちでご理解くださればありがたいです
海猫屋とマスターと私のスリーショットで撮った写真って1枚もないことに気づきました!
穏やかな秋の日の今日、友人が撮ってくれたプライベートショットを初披露です